コラム

脂肪注入のしこりの実態に迫る!

内容物に見るしこりの違い

脂肪注入でもっとも危惧されるリスク、それが「しこり」です。ただ、しこりがどういったものかまでは知らない人が多いのではないでしょうか? 実は、医学的には呼び分けられており、しこりはそれらの総称なのです。
まず前提として、注入された脂肪組織には十分な血流が必要です。それにも関わらず、大量注入や1カ所に塊で注入するなどして血流が上手く循環しない状態を作ってしまうと、脂肪組織が壊死を起こします。この壊死の量が多いと高熱を出したり、全身にまで影響することもありますが、たいていは大量に壊死してもそこまでの大事に至らなかったり部分的な脂肪壊死の場合が多く、免疫反応により必ず壊死した脂肪の周囲にコラーゲン線維の膜(被膜)が形成されます。この被膜で物質が囲まれたものをのう胞と言うのですが、なかでも壊死した脂肪のオイルで被膜内が満たされているものを、オイルシスト(オイルのう胞)と呼びます。
しかし、どのしこりもオイルシストというわけではありません。中には細胞膜が壊れずに壊死し、細胞の形を保っているものも存在します。これを充実性のしこりと言います。また内容物がなんであれ、炎症が長引けばその部分は線維質に置き換わり、線維性のしこり(嚢腫:のうしゅ)になります。
このような違いで治療法が変わってくるのですが、エコー検査で確認することによって、適切な治療方法を選択することが可能です。

しこりと感染症の関係

しこりと感染症の関係

脂肪注入が原因で発生したしこりが乳がんになると思っている方も少なくないようですが、これらはすべて壊死した脂肪細胞なので、がん細胞に変化することはありません。そのため、バストの形を損ねる大きさだったり触れて気になったりするようなことがなければ、取り除く必要はありません
ただし手術時、注入脂肪に菌が混入(コンタミネーション)していると、壊死した組織に菌が増殖し、感染症を起こしてしまいます。それを防ぐためにも、衛生管理の整った環境はもちろんですが、無菌状態で脂肪を扱うことが重要なのです。その点で言えば、コンデンスリッチファット(CRF)を抽出する機械・Lipokitは、このコンタミネーションの可能性を極力少なくするように設計されています。