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しこりの何がイケないの? 脂肪注入豊胸の分かれ道

しこりは脂肪注入豊胸の良さが損なわれることはもちろんですが、その他にも恐ろしいリスクがあります。脂肪注入豊胸でしこりができると、どうなる?

脂肪注入豊胸のしこりには絶対に回避すべき理由がある

脂肪注入豊胸のしこりを「問題ない」と言うドクターもいる

脂肪注入豊胸は、本物と同じ触感や形といった“自然さ”で人気を集め、豊胸手術のトレンドになりつつある手法です。THE CLINICを訪れるゲストも、そういったニーズで脂肪注入豊胸を選択された方がほとんど。それに応えるため、また“ゲストの人生を豊かにする”というボリシーのもと、マルチプルインジェクションや2.4mmヌードルインジェクションなどの高度な注入技術を用い、異物となるしこりの予防にこだわっています。
ただ、世の中にはそうでないドクターもいるようで、「しこりはたいした問題じゃない」「しこりは逆にボリュームがあるということ」と、しこり前提の大量注入を行っている模様。残念ながら、そういった施術で実際にしこりができた方からの治療相談が、今年に入ってから急増しています。
脂肪注入豊胸を考えている方の中にも、このドクターのように考える方がいるかもしれません。しかし、脂肪注入豊胸のしこりの予防には、自然さの他にも理由があるのです。

脂肪注入豊胸のしこりがバストをいびつにする

脂肪注入豊胸のしこりによってバストの見た目が損なわれた症例

確かに、脂肪注入のしこり自体は悪性ではないので、必ずしも除去等の治療が必要なわけではありません。しかし、時間の経過とともに石灰化を起こすことが考えられます。すると、柔らかかったしこりも石のように硬くなり、触るとはっきり分かるものに。また、しこりの大きさや状態、位置によっては、バストの見た目を損なうケースも。しこりの一部が瘢痕化(組織修復のためのコラーゲン線維が過剰分泌され、沈着した状態)し、不自然に盛り上がり引きつれを起こした症例が、THE CLINICで実際に確認されています。
しこり前提の脂肪注入豊胸を受けた方が言うには、「もししこりができても簡単に除去できる」と説明されたそうです。早い段階なら、確かに小さな傷で吸引除去することもできます。ただし、このような状態まで進行してしまうと、胸を切開し摘出するしかなく、バストに消えない傷を負ってしまうのです。また、しこり治療をご相談のゲストの中には、他院で治療したもののしこりがなくならなかった方や、間違った治療法で悪化してしまった方もいらっしゃいます。
早い段階のしこりでもそうなのですから、このようなしこり治療が簡単ではないことは言うまでもありません。

脂肪注入豊胸のしこりが乳がんの早期発見を妨げる

マンモグラフィーやエコーで確認されたしこり

乳がんとの関係を気にされる方も多いのですが、脂肪注入によるしこりががん化することはありません。また、脂肪注入のしこりができていても、豊胸手術した旨を検査前に申告していれば、マンモグラフィー検査もエコー検査も問題なく受けられます。それでも、乳腺専門医でもある千葉ドクターは、乳がん検査に対するリスクをとても危惧していました。
それは、早期発見を妨げる恐れです。千葉ドクターは検査の際にしこりの陰に隠れた小さな乳がんを見逃してしまう危険性を指摘。また、脂肪注入後のしこりであっても、その原因が脂肪とは限りません。考え過ぎかもしれませんが、しこり前提の脂肪注入を受けていた場合、「しこりはできると言っていたし」と、乳がん検査への初動の遅れを招きかねないように感じます。

炎症や皮膚障害のリスクを招く脂肪注入豊胸のしこり

他院の間違ったしこり治療で状態が悪化した例

マンモグラフィー検査はしこりがあっても受けられると言いましたが、大きなしこりの場合、バストを圧迫した際にしこりがつぶれてしまうことがあるのだそう。その際、壊死した脂肪が周囲に漏れ出すと、強い炎症が起こります。THE CLINICの他院しこり治療外来のゲストの中には、実際に炎症を起こしていて、強い痛みを訴える方もいらっしゃいます。
また、千葉ドクターが言うには、水泡やびらん(ただれ)などの皮膚障害が起こることがあるとのこと。そうなると、そこからの二次感染の危険性も考えられるのです。

しこり前提の豊胸手術は医師のすることではない

脂肪注入豊胸のしこり認知の流れ

脂肪注入のしこりについては千葉ドクターが着手するまで、ほとんど研究がなされていませんでした。そのため、「まだ不明な点も多いので私の個人的な見解です」と付け加えた上での解説でしたが、実際の症例もあるだけに千葉ドクター自身も学会等で、その危険性や治療方法などについての発表を積極的に行っています。
THE CLINICグループ全体でも、しこりのリスクや治療の概念がなかった5年前からエコーを導入し、しこりの予防や治療に力を入れてきました。対外的にもウェブサイトでの情報共有はもちろん、ドクターを対象とした技術セミナーでも、しこりを防ぐ技術を詳しくレクチャー。結果、今では他院もしこりへの危機意識が高まったことを感じます。
そんな中、冒頭に触れたようなしこり前提の豊胸手術を行うドクターは、しこりに対しての知識がなく、もちろん予防の技術もないしか思えません。しかし、5年前とは状況が違います。今ではゲストでも、しこりが良くないことを知っています。そんな方々に豊胸手術の豊富な経験のイメージをちらつかせ、知識や技術もないのに危険な施術へと誘導するするドクターを、果たして医師と呼べるのでしょうか。少なくとも、勇気を振り絞って美容外科クリニックの門をくぐるゲストに対し、外見さえキレイにすれば良いという考えなのであれば、美容外科医だと認めたくはありません。

コラムのポイント

  • 脂肪注入豊胸の良さである“自然さ”を無視した、しこり前提の手術が横行している
  • しかし、見た目や乳がん発見の遅れ、皮膚障害などを起こす可能性がある
  • “しこりは危険”が常識の今、しこり前提の豊胸は医師の所行と思えない