ベイザー脂肪吸引の “デメリット” の正体〜未認可ドクターにご用心〜
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ベイザー脂肪吸引(ベイザー リポ)を標榜するクリニックが、最近増えてきました。従来の脂肪吸引機を凌駕するハイスペックな性能が、多くの医師、ゲストに高く評価されているのだと思います。ただその一方で、ベイザー脂肪吸引の効果を疑う、あるいは危険視する声があるのも事実。相反する反応があるのは、なぜでしょう。
今回は、ベイザー脂肪吸引にまつわる、あまり知られていない事実をお伝えします。
ベイザー脂肪吸引とは
ベイザー脂肪吸引(VASERリポ)は、デザイン性に優れた最新の脂肪吸引技術です。特殊な超音波「ベイザー波」を使用し、脂肪細胞を選択的に溶解するため、周囲の組織を傷つけずに脂肪を除去することができます。これによって、無理なく安全に、皮下脂肪の実に90%を除去できます。
当院のベイザー脂肪吸引症例
実際にどれだけの効果が得られるのかご覧ください。
こちらは、当院のベイザー脂肪吸引の症例写真です。
ベイザー脂肪吸引は、脂肪細胞のみに作用する超音波を用いた施術です。周囲の線維組織を傷つけずに温存できるため、術後には線維組織が収縮し、皮膚と筋肉層の隙間を引き締めます。
その結果、皮膚のたるみが生じにくくなるのです。
施術名 | ベイザー脂肪吸引 |
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施術概要 | ベイザー波という超音波を皮膚の内側から脂肪組織に照射して、周辺組織と脂肪細胞を遊離。その後カニューレという専用の管で脂肪細胞を吸引除去する。術後は脂肪採取部位を圧迫固定。カニューレ挿入口には、5mm程度の小切開を加える。 |
施術費用(標準モニター) | ¥200,000〜¥380,000(税込¥220,000〜¥418,000) モニター募集に関して詳しくはこちらをご覧ください。 ▷【気になる脂肪をスッキリ除去!脂肪吸引モニター募集】 |
施術の副作用・リスク | 施術後には一定期間、痛み、浮腫み、内出血、こわばり等の症状が見られることがあります。また、この他にも予期しない症状が現れる可能性がありますので、術後異常を感じた際には速やかにご相談ください。 |
ベイザー脂肪吸引は、実は上級者向けの機材
ここまででご紹介したように、ベイザー脂肪吸引が高性能でハイスペックな機器です。しかし、その性能を最大限に活かせるかどうかは、施術を行う医師の技術力に大きく左右されます。
「脂肪吸引の正義は、とにかく多くの脂肪を取り除くこと」。こんな風に考えるドクターは、ベイザー脂肪吸引を理解していないことでしょう。
ベイザー脂肪吸引の最大の特徴は、より多くの脂肪を吸引できることはもちろん、周辺組織(線維組織や血管)へのダメージを最小限に抑えながらそれを実現できること。例え吸引脂肪の量が同程度でも、ベイザー脂肪吸引が皮下組織に与えるダメージ具合は、従来機よりはるかに小さいのです[1]。このため、ダウンタイムが軽く身体に低負担で、かつ効率的に脂肪を吸引できます。また、脂肪の浅い層、中間層、深い層のいずれにもリーチできるので、緻密なボディデザインが可能です[2]。
ただその反面、扱いが難しい機材でもあります。解剖学や脂肪に関する専門的知識と、機材を適切に扱うことができる技術力が伴わなければ、大失敗にもなりえるのです。高性能な機器ほど、それを操作する腕が問われます。まさに「名機は人を選ぶ」ということでしょう。
ところが困ったことに、扱い方も良く分からないままこの名機を手に入れて、挙句失敗症例を続出させてしまっている、はた迷惑な医師も少なからず存在するようです。
認定証は、名医と迷惑医師を見分ける目印
扱いが難しいベイザー脂肪吸引。正しく使わなければ、役に立たないどころか、害になってしまいます。こうした被害を少しでも無くすため、ベイザー脂肪吸引には認定医制度が設けられています。指定のセミナーを受け、機材の操作法や手術に必要な知識を習得した医師にだけ「認定証」を発行しているのです。この認定証を持つ医師のみが、ベイザー脂肪吸引のサービス提供を公式に認められています。
今問題になっているのは、未認定で施術を行ってしまう医師の存在。ベイザー脂肪吸引の機材は、日本での販売管理を任されている特定の代理店を通じて購入するのが正規ルートで、これは認定証を持つ医師にだけ許されることです。ところが中には、認定証を持たず、正規ルート以外の方法で機材を購入してサービスを提供している医師もいるのです。このような医師の中には、機材購入費の元を取るために多くの症例をこなそうとする一方、機材の扱い方をよく分かっていないがために失敗を繰り返すという悪循環に陥っているケースが少なくありません。
みなさんにお願いしたいのは、ベイザー脂肪吸引の認定証を確認することです。その際、一つ注意いただきたいのは、認定は施設ではなく、医師個人に対して発行されるということ。ですから、美容外科でベイザー脂肪吸引を受ける際は、施術を担当する医師に対して、この認定証の提示を求めてください。
認定医になるためのトレーニングとは?
ベイザー脂肪吸引の認定証を取得するためのトレーニングセミナーとは、一体どのようなものなのでしょう? また、ドクターがこのセミナーを受けることが、ゲストの皆さんのどういった利益につながるのでしょう? この資格の意義についてご紹介します。
トレーニングセミナーの内容は?
セミナーは、座学と実習で構成されています。座学では機材の性能や操作法を習得したり、ベイザー脂肪吸引に関する論文を題材に研究に関するディスカッションを行います。
また実習では、モニター症例を対象に、脂肪吸引手術を実演。座学で習得した知識が、実際の施術場面でどう活かされているのかを学びます。翌日の診療からすぐに活かすことができる、極めて実践的な内容です。
セミナーの受講ドクターと非受講ドクター。最大の違いは?
美容外科医は、基本的に誰もが一匹狼のようなもので、通常は技術を教え合うようなことはしません。ですから、多くのドクターは、実地での成功と失敗を積み重ねながら、徐々にレベルアップしていきます。
一方、このセミナーでは、参加ドクターが互いの考え方や手技の仕方について、活発なディスカッションを行います。これによって、自分が正しいと信じていた方法よりも優れた方法に気付けたり、他人の失敗を知ることで同じ失敗を回避できたりといったことができるのです。
つまりセミナーを受けた医師は、そうでない医師に比べて成功への到達速度が圧倒的に早く、このことは、ゲストのみなさんにとっても大きな利益になると考えられます。
また最近では、大学病院の形成外科のドクターから参加希望の申し出があることも少なくなく、セミナーに大きな活気が生まれています。美容外科医は美容に特化した実用的な手技を伝授し、大学病院の医師からは形成外科治療の実態を紹介いただくといった具合に、お互いに無いものを補い合うWin-Win の関係が築けているのです。
トレーニングセミナーはどこで受けられる?
実はこのセミナー、日本で受けられるのはTHE CLINIC だけです。ボディデザインに特化する当院の脂肪吸引に関する実績が評価され、ベイザーを開発したアメリカの機材メーカーから直々に任命されたという経緯があります。これまでに、50回以上のセミナーを実施し、延べ200人以上のドクターを対象に指導を行ってきました。
ライバルでもある他院のドクターに技術指導するのはなぜ? という質問をいただくことがあるのですが、その理由は、美容医療全体の底上げを期待しているからです。このような活動を通じて、各美容外科クリニックが切磋琢磨し、施術の質が高まり、その結果ゲストの満足度が上がれば、美容医療そのものへの信頼が高まり、ひいては業界全体の活性化につながるのではないかと考えています。
ベイザーのデメリットは使い方しだいで回避できます
ベイザー脂肪吸引が、高性能でハイスペックな機材であることは間違いありません。施術の成否を分けるのは、やはり医師の能力です。
では、どんな能力が鍵になるのでしょう?
それは、デザイン力だと考えます。
脂肪吸引における失敗の多くは、仕上がりのアンバランスさが原因です。その多くは、デザインの不備に起因しています。具体的に言うと、不自然なデザインには以下のようなケースがあります。
– 正面からは細く見えるのに、角度を変えると細さが感じられない
– 二の腕は細いが、肩が太いまま残っている
– 脂肪の取りムラのせいでシルエットが凸凹している
こうした問題を避けるには、どの角度から見ても美しい360°のデザインを追求することが大切です。このアプローチはアメリカでは「360° Liposuction」として既に美容業界のスタンダードとなっています。
THE CLINIC の脂肪吸引は、360°脂肪吸引™
当院の大橋総院長は、360° Liposuctionの考え方に着目し、日本人特有の肌質や脂肪の付き方に合わせて最適化した「360°脂肪吸引™」を開発しました。
単なる部位ごとの施術ではなく、周囲とのバランスや身体の動きを考慮し、全方位どこから見ても自然で美しい仕上がりを追求。洗練された理想的なボディラインを実現します。
単にベイザーの正しい使い方を広めるだけでなく、その性能を十分に発揮できるデザインコンセプトについても、引き続き普及啓発を続けてまいります。
コラムのポイント
- ベイザー脂肪吸引はハイスペックな機材だけに、使うドクターにも高い技術力が求められる
- 技術レベルを担保するため、ベイザー脂肪吸引には認定医制度が設けられている
- 認定資格を取得するためのセミナーでは、活発な意見交換を通じて、ドクター同士が切磋琢磨している