皮下脂肪?バッカルファット? 選択ミスが小顔治療の失敗につながる
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顔には「皮下脂肪」と「バッカルファット」、2種類の脂肪があります。小顔治療では、このどちらを除去するべきなのか正しい判断をすることが大切。誤った判断で闇雲に脂肪を除去すると、老け顔になったり、余計にたるんで見えたりと、失敗する可能性が高まります。
ここでは、小顔治療に失敗しないためのポイントを紹介。バッカルファット除去か脂肪吸引か、迷われている方、必見です。
バッカルファットの除去は、ブルドッグ顔を予防
顔の大きさを左右する脂肪には2種類あり、ひとつは皮下脂肪、もうひとつがバッカルファットです。
バッカルファットとは頬中央の深部にある柔らかい脂肪の塊で、頬脂肪体とも呼ばれています。この部分は、脂肪細胞が膨らむことで顔が大きくなるのに加え、老化で下垂しやすくたるみの原因にもなります。つまり、バッカルファット除去手術をすることで、フェイスラインをすっきりさせたり、たるみによるブルドッグ顔を予防したりすることができます。
しかし、適応を見誤ると、かえって老けて見えたり、よりたるみやすくなったりする失敗もあるので注意が必要です。実際、バッカルファット除去手術の相談で来院される方でも、診察の結果、脂肪吸引で改善した方が良いケースがよくあります。
脂肪吸引でたるみまで改善 どちらも重要なのは ”ドクター選び”
一方つまめる脂肪、つまり皮下脂肪であれば、ほとんどのケースは脂肪吸引で改善できます。もちろん、手術の仕上がりはドクターの技術力に依存しますが、少量の吸引で効果が分かりやすいという点は、顔(頬・顎)の脂肪吸引のメリットだと言えます。また、脂肪吸引の中でもベイザー脂肪吸引の場合、表層を丁寧に吸引することで皮膚の引き締めを促す作用が得られます。そのため、軽度のたるみ治療や二重あごの改善にとても有効です。
そうは言っても、たるみが強く出ている高齢の方だと、脂肪を除去することで余計に皮膚がたるんでしまうこともあります。さらに、取り過ぎはやはり厳禁。ネットでよく見かけるのが「頬を脂肪吸引したら老けた印象になった」というものですが、この失敗は顔全体の脂肪を取りすぎてしまったことが原因と考えられます。もちろん例外はありますが、中顔面のボリュームが減るとその分どうしてもたるみが起き逆効果になってしまうため、頬骨の上の脂肪を取ることは通常はあまりありません。
そうなるとバッカルファット除去と皮下脂肪の吸引、どちらの施術も結果を左右するのはドクターの経験値や手技です。失敗しないためにも、皮下脂肪とバッカルファット、除去すべき脂肪を正しく診断できるドクター探しがファーストプライオリティになります。
コラムのポイント
- バッカルファットと皮下脂肪のどちらを除去すべきかは、ドクターの判断を仰ぐ
- ベイザー脂肪吸引では、脂肪除去と同時に皮膚の引き締め効果もアリ
- どちらの手術も、適応を正確に判断できるドクターを選ぶことが重要
<監修医師紹介>
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大橋 昌敬 (THE CLINIC 総院長 / 第112回日本美容外科学会会長)
- ■経歴
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- 1990年
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久留米大学医学部 卒業
久留米大学医学部 第二外科 外科学 入局
(胸部外科学、救急医学、麻酔全般を習得/博士号取得)
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- 1994年
- Toronto General Hospital(Canada)
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- 2000年
- 聖心美容外科 東京院副院長 就任
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- 2003年
- 聖心美容外科 福岡院院長 就任
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- 2009年
- THE CLINIC 福岡院院長 就任
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- 2012年
- THE CLINIC 東京院院長 就任
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- 2015年
- THE CLINIC 技術指導医 就任
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- 2017年
- THE CLINIC 統括指導医 就任
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- 2022年
- THE CLINIC 総院長 就任
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- 2023年
- 第112回日本美容外科学会長就任
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- ■資格
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- 日本胸部外科学会認定医
- 日本外科学会認定医
- 日本美容外科学会専門医
- VASER Lipo認定医
- TOTAL DEFINER by Alfredo Hoyos 認定医
- ■所属学会
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- 日本外科学会
- 日本胸部外科学会
- 日本形成外科学会
- 日本美容外科学会(JSAS)
- 日本美容外科学会(JSAPS)
- アメリカ形成外科学会(ASPS)