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Q&A / No.434

脂肪吸引をすると血管がボロボロになるって本当ですか?

大橋昌敬

情報提供医師

大橋 昌敬masanori ohashi

THE CLINIC 総院長 / 第112回日本美容外科学会会長 / CRF療法・VASER Lipo技術指導医

脂肪吸引は血管がボロボロになるからやめた方がいいと聞いて怖くなっています。本当なのでしょうか?

脂肪吸引によって血管が「ボロボロになる」というのは誤解です。
確かに、脂肪吸引は皮下脂肪層に細いカニューレ(吸引管)を挿入して脂肪を取り除く施術のため、毛細血管へのわずかな刺激や軽微な損傷は避けられません。しかし、熟練の医師による正しい層での施術であれば、血管がボロボロになるような損傷はまず起こりません。
THE CLINICでは、VASER(ベイザー)脂肪吸引を用いて脂肪細胞だけを遊離させるため、血管や神経などの周辺組織への負担を最小限に抑える設計で行っています。

「血管がボロボロになる」と言われる理由

ネット上で「脂肪吸引で血管がボロボロになる」という声が出るのは、施術後に生じる内出血による不安からと考えられます。
脂肪吸引では、カニューレが皮下組織を通過する際に、微細な毛細血管が一時的に損傷します。その結果、皮膚の下に少量の出血が起こり、内出血として現れます。これは自然な治癒反応であり、太い血管が破壊されたり永久的に弱くなるわけではありません。一般的には1〜2週間で内出血は吸収されます。

脂肪吸引の機器によってダメージは変わる

脂肪吸引のダメージや仕上がりは、使用する機器の種類によって変わってきます。
従来の脂肪吸引では、先端が刃になったカニューレを前後に動かして、脂肪を物理的に削り取るため、血管や神経などの周辺組織にも負担がかかりやすい傾向がありました。

一方、ベイザー脂肪吸引は、超音波振動によって脂肪細胞だけを選択的に遊離させる仕組みです。これにより、血管・神経・結合組織を温存しながら、必要な脂肪だけを安全かつ効率的に除去できます。
結果として、出血量や腫れが抑えられ、ダウンタイムも短縮されるのが特徴です。

ベイザー脂肪吸引のしくみ

血管損傷を防ぐ医師のテクニック

THE CLINICでは、「出血を最小限に抑える設計」を徹底しており、次のような手法で安全性を高めています。

・チュメセント液を一人ひとりに合わせて調合
吸引前に血管収縮剤を含むチュメセント液を注入することで、脂肪を膨潤させ、出血を抑えながら吸引できる状態をつくります。
ゲストの体質や脂肪のつき方に合わせて濃度や量を調整するのが特徴です。

・チュメセント液を注入する層を工夫
吸引する層の深さや脂肪の密度に応じて注入層をコントロール。
これにより、血管を圧迫して出血を防ぐと同時に、脂肪を柔らかくして滑らかに除去できる状態を作り出します。

・適切な圧迫固定
吸引後は専用のフェイスバンドや圧迫着を用いて、皮膚と内部組織を密着させます。急性期の適切な圧迫固定により、術後の出血や腫れを最小限に抑えることができます。

これらのプロセスを組み合わせることで、ダメージを極限まで抑えた安全な脂肪吸引を実現しています。

「血管がボロボロになる」と誤解されやすいケース

中には、他院で行われた施術後に脂肪塞栓(しぼうそくせん)などのトラブルが発生し「脂肪吸引=危険」という印象が広がることがあります。脂肪塞栓とは、吸引中に脂肪の一部が血管内に入り込み、血流を妨げることで生じる合併症です。
ただし、これは吸引層の誤りや過度な吸引、止血不十分など限られたケースで起こるものであり、正しい手技で行えばこうした重篤なトラブルのリスクは最小限に抑えられます。
脂肪吸引によるリスクがご不安な方は、一度お気軽にご相談ください。実際に医師が診察して、ダメージやリスクは最小限に、ご希望の仕上がりに近づける方法をご提案します。

まずはお気軽にご相談ください

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