【顔ヒアルロン酸注入の失敗】しこりの原因と治療法
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ほうれい線や目の下のたるみ、目のくぼみ、頬こけ、おでこのボリューム…。これらのお悩みを解決する方法として、当院が最もオススメする施術は脂肪注入です。一般的なのはヒアルロン酸ですが、ヒアルロン酸はしこりになりやすく、容易に除去できないこともあります。以下ではヒアルロン酸注入の代表的な失敗「しこり」の原因とその解決法、さらにヒアルロン酸を上回る効果が期待できる脂肪注入の効果をわかりやすくご紹介します。
当院で行ったお顔の美容整形の症例
まずは当院で行った顔の美容整形の実際の症例をご覧ください。
おでこのくぼみや目のくぼみ、目の下のクマ、ほうれい線などが改善されていることがお分かりいただけるかと思います。
実はこれらの症例、ヒアルロン酸は一切使用していない、脂肪注入の症例です。
ヒアルロン酸は手軽に受けることの出来る施術ですが、人工物であるが故のデメリットや、様々な失敗が存在することも事実。当院では、これらの失敗を避けるべく、すべてのエイジング治療にヒアルロン酸などの人工物は使用せず、ご自身から採取した脂肪を使用しています。
では実際に、ヒアルロン酸注入はどのような失敗が起こり得るのでしょうか?
次の章からご説明いたしましょう。
施術名 | マイクロCRF注入 |
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施術概要 | 皮下脂肪を採取し、そこから老化細胞や血液等の不純物を特許技術の遠心濾過で除去。この中から粒子の細かい細胞群(マイクロCRF)を抽出して術部に注入するエイジング治療。 |
施術費用(標準モニター) | 1部位:¥260,000〜(税込¥286,000〜) モニター募集に関して詳しくはこちらをご覧ください。 ▷【目のクマ・たるみを改善!お顔の脂肪注入モニター募集】 |
施術の副作用・リスク | 施術後には一定期間、痛み、浮腫み、内出血、こわばり等の症状が見られることがあります。また、この他にも予期しない症状が現れる可能性がありますので、術後異常を感じた際には速やかにご相談ください。 |
本当にあったヒアルロン酸注入の失敗例
ザ・クリニックには顔の失敗のお悩みも数多く寄せられており、ほとんどが“ヒアルロン酸注入の結果しこりができた”という内容です。なかでも、以下の部位のしこり相談が目立ちます。
失敗① ほうれい線がしこりでボコボコに
顔のヒアルロン酸注入の中でも特にニーズが高いということもあるでしょうが、まずあげられるのは、ほうれい線のしこり。「虫に刺されたようにぼこぼこになった」と症状を説明する方が多いのが特徴的です。他には「しこりで段差になり、逆にほうれい線が目立つ」とお悩みの方もいます。
失敗② 目の下に帯状のしこり
皮膚がとても薄いという特徴のある目の下では、「帯状のしこりができた」「膨らんで欲しい部分以外がでこぼこしている」などの声が見られます。また、「硬く残っているのが気になる」と硬さの違和感を訴える方も特に多い部位と言えます。
失敗③ 鼻や顎がブヨブヨになった
ヒアルロン酸注入は若返り以外に、鼻を高くしたり顎をシャープにしたりするプチ整形としても利用されます。そういった方からのしこり相談もたくさん寄せられます。特に「ヒアルロン酸溶解注射を打ったら、水風船のようにブヨブヨになった」という内容が印象的です。
失敗④ 丸くなるはずがボコボコのおでこに
本来であればおでこは、ヒアルロン酸注入を行う場合、薄く広げて注入しなければなりませんが、塊で注入してしまうとしこりとなりボコボコになってしまう場合があります。
特に、皮膚が薄い方ではこういった失敗が起こることは少なくありません。
■ヒアルロン酸注入後の症状が気になる方へ■
経験豊富な医師が診察し、状態や対処法を分かりやすくご説明します。お気軽にご相談ください。
失敗の原因
顔のヒアルロン酸注入でしこりができるのには、いくつかの原因が考えられます。繰り返しの注入で吸収されずに残ってしまうというのも要因としては考えられなくはないですが、特筆すべきはヒアルロン酸の「種類」「注入技術」です。
ヒアルロン酸の種類
ヒアルロン酸は粒子が細かく液状に近いものから、粒子が大きく固形に近いものまで、種類によって硬さの程度が様々。通常、バストや鼻や顎の形成には、しっかり形づくれる粒子が大きめのヒアルロン酸を使用します。一方、顔のしわ消しなどで選択するのは、粒子が細かく柔らかいタイプ。例えば口コミにあったように、特に皮膚の薄い目の下は硬さやデコボコが目立つため、3〜6ヵ月で吸収されるほど粒子の細かいものを選択する必要があります。このチョイスミスから、硬いヒアルロン酸をしこりと思っているケースも多いのです。
なかには安い豊胸向きのヒアルロン酸を、破格の値段で顔に注入する悪質なクリニックも存在するようなのでご注意ください。
注入技術
皮膚の薄い顔の場合、かなり細かく注入する技術が求められます。その技術が未熟だと硬さはもちろんのこと、ほうれい線の失敗談にあったようなボコボコした見た目に……。また、ヒアルロン酸を浅い層に注入すると、それだけ硬さが手で触れたときに伝わりやすく、皮膚の厚さに応じて注入する深さにも配慮しないといけません。
つまり、顔の解剖学にのっとった知識と繊細な注入技術を併せ持つドクターに任せないと、しこりのリスクは高まります。
ヒアルロン酸注入の失敗修正
ヒアルロン酸注入でしこりができてしまった場合は、ヒアルロン酸溶解注射でしこりの除去を行います。
ヒアルロン酸溶解注射とは?
ヒアルロン酸溶解注射(ヒアルロニダーゼ)は、ヒアルロン酸を溶かす酵素です。注射することでしこりが溶解し、顔にできる小さなしこりの場合は自然と体内に吸収されます。
ヒアルロン酸溶解注射のデメリット
注射でしこりを溶かすことができるヒアルロン酸溶解注射は、メリットしかないように感じますが、実はしこりが取り切れないことも。ヒアルロン酸注入でできた顔のしこりはとても細かいのが特徴です。そのため、きちんと目視しながら除去しないと、除去しきれないことがあります。
ヒアルロン酸のしこりを確実に除去した実症例
当院では、上記のようなしこりの取り残しがないよう、しこり除去の際には必ずエコーを使用します。右の画像は、ほうれい線のしこりにお悩みだった当院ゲストのエコー画像です。まずは、エコーでヒアルロン酸のしこりの「位置」「大きさ」「数」などを把握します。こちらのしこりは、大きさ8.4mm、厚さは1.7mmしかないことが事前に分かりました。
正確に診断した後は、的確にしこりへヒアルロン酸溶解注射をします。ご覧の通り、しこりに注射針がピンポイントに届いているかどうかを施術中に確認できるため、確実にしこりへ注射できました。
治療後、本当にしこりがなくなったかどうか不安な方もいるでしょう。そんな方は吸収されているかどうか、後日確認するということも可能です。こちらのゲストも3日後にご来院いただいた際に、ヒアルロン酸がなくなっていることを確認できました。
ヒアルロン酸除去を検討されている方は、まずご相談ください。医師が診察し、お悩み解消に適した方法をご提案いたします。
ヒアルロン酸溶解注射で消えないことがある?!
ヒアルロン酸注入による失敗でできたしこりのほとんどは、このようなエコー下での確実な処置で解消することができます。ただ、口コミの中には「しこりがなくならなかった」という声も。
理由のひとつに、ヒアルロン酸が溶解されたものの、吸収はされなかったというケースが考えられます。鼻や顎への注入の失敗談にあった「水風船のようにぶよぶよしている」という口コミがそうです。鼻や顎の形成の場合、塊で注入するため厚めの被膜ができることがあり、溶かしたヒアルロン酸が吸収されず被膜内に残ってしまうことがあるのです。この場合、エコーで確認できれば穿刺除去などの方法で対処できます。
もうひとつ考えられるのが、炎症や感染症などによって肉芽や瘢痕など組織が線維化しているケースです。ケナコルトという薬剤を注射して組織を薄くさせたり、カニューレで崩したり、小石の上に布団をかぶせて硬さを感じなくするように脂肪を注入したりといった方法で対処します。
しこり解消後は脂肪注入がおすすめ
みなさんヒアルロン酸のしこりをなくすことが一番の希望ではありますが、そのお悩みが解消されれば、やっぱりしわやたるみが気になるというもの。そのため、ヒアルロン酸の除去と同時にマイクロCRFやSRF(ステムセルリッチファット)注入、コンデンスリッチフェイスなどの脂肪注入をおすすめしています。
実際、脂肪は本来の皮下組織なので柔らかく自然で、ヒアルロン酸のように青白く浮き立つような失敗もありません。ヒアルロン酸注入同様にしこりのリスクはありますが、脂肪注入ではそのリスクを限りなくゼロに近づける技術が明確になっています[1]。さらにヒアルロン酸が残っているとしこりの原因になる可能性があるため、当院ではエコー下での処置と術後の確認は欠かさず、安全な施術を心がけています。ヒアルロン酸注入後のトラブルでお悩みの方はご相談ください。
コラムのポイント
- 顔の場合、ヒアルロン酸自体がしこりのように硬く感じることがある
- エコー下で確実にヒアルロン酸溶解注射をすれば、ほとんどのしこりは解消される
- ヒアルロン酸のしこりを解消したら、次は脂肪注入を考える人が多い
よくある質問
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ヒアルロン酸のしこりは溶解するとどうなりますか?
顔にできた小さいしこりの場合、ヒアルロン酸溶解注射後に数日で体内に吸収されます。
ただし、鼻や顎の形成のためにヒアルロン酸を塊で注入していると、厚めの被膜ができることがあり、ヒアルロン酸溶解注射後に吸収されず、残ってしまうことも。他に肉芽や瘢痕などになっているケースもあります。
そのような場合はヒアルロン酸溶解注射以外に、エコーで確認しながらの穿刺除去や、ケナコルト注射などの方法で対処します。