トラブルによって進化したシリコンバッグ豊胸の種類

トラブルによって進化したシリコンバッグ豊胸の種類

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豊胸バッグは一般的に「シリコンバッグ」という総称で呼ばれています。そんなシリコンバッグは、様々なトラブルによって進化しました。今回のコラムでは、耐久性を追求するシリコンバッグの歴史をご紹介します。

この記事の監修ドクター

大橋 昌敬
大橋 昌敬 医師
(THE CLINIC 総院長 / 日本美容外科学会専門医 / 日本美容外科学会会長

破損や副作用と紙一重だった初期の豊胸バッグ

豊胸バッグの歴史:1990年以前〜1990年前半

美容外科の黎明期には、豊胸材料としてシリコンジェルを直接胸に注入することもあったようです。しかし、これが皮膚に浸潤して炎症を起こしたりバストが変形したりと、悲惨な経過を辿るケースが続出したため、シリコンの皮膜に包んで挿入するようになりました。これがシリコンバッグの始まりです。
1990年あたりまでのシリコンバッグは、液状のシリコンを表面がつるつるの皮膜で覆った構造でした。しかし、この頃のシリコンバッグは耐久性も低く、万一漏れ出したときに先のシリコンジェルのような副作用が生じたり、シリコンバッグの成分が自己免疫疾患(原因不明の皮膚、関節疾患など)を引き起こしたりする疑いが持たれ、1990年代の当初に全面的にその使用が差し控えられ、生理食塩水バッグの時代に移行しました。

トラブルを軽減する工夫と成果

豊胸バッグの歴史:1990年後半〜現在

しかし、この生理食塩水バッグは万一漏れても害がないものの質感がどうしても不自然ということもあり、1990年代後半からはムコ多糖類を主成分とした、柔らかいPIPやCMC(カルボキシメチルセルロース)などを包んだバッグが登場し、多く用いられるようになりました。
しかし、これらも経年劣化で内容物が漏れ出し炎症を起こすケースが報告され、ついには近年、フランスで回収騒ぎになったことも記憶に新しいところです。
2000年代になり、シリコンバッグの癌化や自己免疫疾患との関連が否定される論文が相次いで発表されると、再びシリコンバッグが人気を取り戻します。とは言え、シリコンバッグが異物であることには違いないので、組織に馴染みが良いようにバッグ表面にザラザラの加工を施したり(テクスチャードタイプ)、たとえ破れてもシリコンが流れ出さないよう内容物を加工したり(コヒーシブシリコン)するなど、各メーカーとも工夫がなされました。
そして2006年11月、アメリカのFDA(日本の厚労省のような機関)はメンター社、続いてアラガン社のシリコンジェル乳房インプラントを承認しました(※適応:22歳以上の女性の豊胸手術及び女性の乳房再建)

人工物から自己組織へニーズが変化

安全面が改良された脂肪注入豊胸のニーズが急上昇

しかし、人工物ゆえにカプセル拘縮というバッグを入れたスペースが狭くなって硬くなる症状を100%防ぐことはできません。また、胸に埋め込み手術をしてから、形の不自然さや違和感に気づき、罪悪感で苦しんでいる女性が多いのも事実です。
そこで見直されてきたのが、脂肪注入による豊胸術です。実は脂肪注入法も、しこりや定着率の悪さなどが原因で、アメリカではヒアルロン酸注入同様、長らく禁止されていた歴史があります。しかし近年の医療研究の進歩により、脂肪の定着に関与する様々な細胞の働きが解明され、コンデンスリッチ豊胸などの方式が開発されたことにより、異物を使いたくないというニーズに応える施術として急速に広まっています

こちらの動画では、当院の加藤医師がシリコンバック豊胸で後悔しないために知っておくと良い情報についてわかりやすく解説しています。ぜひ参考にご覧ください。

コラムのポイント

  • 耐久性や質感などの改良で、初期のものに比べ飛躍的に進化
  • ただし、人工物ゆえにトラブルを完全に防ぐことはできない
  • 安全性の高い脂肪注入法の開発などもあり、豊胸方法のニーズが変化

<監修医師紹介>

大橋 昌敬

大橋 昌敬 (THE CLINIC 総院長 / 第112回日本美容外科学会会長)

■経歴
  1. 1990年
    久留米大学医学部 卒業
    久留米大学医学部 第二外科 外科学 入局
    (胸部外科学、救急医学、麻酔全般を習得/博士号取得)
  2. 1994年
    Toronto General Hospital(Canada)
  3. 2000年
    聖心美容外科 東京院副院長 就任
  4. 2003年
    聖心美容外科 福岡院院長 就任
  5. 2009年
    THE CLINIC 福岡院院長 就任
  6. 2012年
    THE CLINIC 東京院院長 就任
  7. 2015年
    THE CLINIC 技術指導医 就任
  8. 2017年
    THE CLINIC 統括指導医 就任
  9. 2022年
    THE CLINIC 総院長 就任
  10. 2023年
    第112回日本美容外科学会長就任
■資格
  • 日本胸部外科学会認定医
  • 日本外科学会認定医
  • 日本美容外科学会専門医
  • VASER Lipo認定医
  • TOTAL DEFINER by Alfredo Hoyos 認定医
■所属学会
  • 日本外科学会
  • 日本胸部外科学会
  • 日本形成外科学会
  • 日本美容外科学会(JSAS)
  • 日本美容外科学会(JSAPS)
  • アメリカ形成外科学会(ASPS)

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