ロンバーグ病(進行性顔面片側萎縮症)の治療法

ロンバーグ病(進行性顔面片側萎縮症)の治療法

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ロンバーグ病は、筋肉や脂肪、時には骨までが委縮して顔面の一部が凹んでしまう病気です。その治療法として、これまでは主に脂肪や筋膜、あるいは皮下組織の移植という方法がとられてきましたが、効果の持続期間や体への負担、あるいは仕上がりの自然さという点から、改善の余地も指摘されています。脂肪専門の美容外科である当院も、以前からこの疾患への治療を通じて有効な解決策を模索してきました。人工物に頼らない自然な美を追求してきた当院。だからこそ成し得た、脂肪移植(脂肪注入)の進化形をご紹介します。

この記事の監修ドクター

大橋 昌敬
大橋 昌敬 医師
(THE CLINIC 総院長 / 日本美容外科学会専門医 / 日本美容外科学会会長

顔が変形する病気「ロンバーグ病」とは?

まずはロンバーグ病の原因や症状など、疾患の概要をご説明します。

どんな病気?

ロンバーグ病とは

ロンバーグ病(別名パリーロンバーグ病、または進行性顔面片側萎縮症)は、成長に伴って顔の片側が痩せたり凹んだりしてしまう、原因不明の疾患です。痩せと凹みは、皮膚と皮下組織(皮下脂肪、筋肉、顔面骨)が萎縮してしまうことで生じます。

病気はどう進行する?

ロンバーグ病はいつ、どのように進行するのか

好発時期は12-13歳以降の思春期。症状が現れるのは顔面の片側で、主に三叉神経支配領域と言われる範囲(ひたい・こめかみから下あごにかけての片側顔面全体)です。痩せと凹みの程度、範囲、また症状の進行度合には個人差がありますが、概ね30歳前後までは進行すると言われています。

患者さんが抱える問題は?

ロンバーグ病患者が抱える精神的不安

通常は、顔面の神経(感覚)が障害されることはありませんが、痩せと凹みが進行すると、顔の表情や形に影響が出てきます。このため、患者さんの多くはご自分の容姿にコンプレックスを抱えており、その心理的な負担をいかに軽減するかは、治療上の大きな課題です。

一般的な形成外科の治療と、その限界

ロンバーグ病の整容的な修復法としては、遊離皮弁移殖と脂肪注入法の2種類が一般的です。ただ、いずれの方法にも、いくつかの懸念点があります。

遊離皮弁移植

お腹や太ももなどから皮下組織を採取して、これを顔面の皮下に移植します。その際、移植した組織が顔面で生き残ることが肝心です。このため、動脈や静脈といった血管も一緒に採取し、顔面の血管とつないで酸素や栄養が行き渡るようにします。
懸念点としては、比較的広範囲の組織を移植する大掛かりな手術なので、移植元(お腹や太もも)、移植先(顔面)ともに目立つ傷跡が残ることや、移植した組織が生き残れずに壊死してしまうことなどです。血管ごと移植するなど、組織を生かす配慮はしているのですが、上手くいかないケースもままあります。

ロンバーグ病治療「遊離皮弁移植」とは

脂肪注入法

身体の別の部位の脂肪を採取し、これを顔面の凹んだ部分に注入するというものです。脂肪の採取部位や顔に残る傷が少なくすむことや、形態形成の自由度が高いという点で非常に有効と言えます。
懸念点は、遊離皮弁移植同様、脂肪が十分に定着しない可能性があるということと、病気の進行に伴って再注入が必要になるたびに脂肪を採取をしなければならないという点です。

ロンバーグ病治療「脂肪注入法」とは

顔面変形の新たな治療選択肢「SRF注入」

ロンバーグ病治療で当院がおすすめするのは、SRF注入(ステムセルリッチファット注入)という脂肪注入法です。この方法なら、従来の治療で懸念されていた脂肪の定着の改善が期待できます。どのような手術かを、以下で詳しくご紹介しましょう。

SRF注入とは

脂肪を定着させるためのキーファクターは、脂肪に含まれる脂肪由来幹細胞です。このことは、私たち脂肪専門医の治療経験はもちろんですが、世界で行われてきた各種研究結果でも裏付けられています。
SRF注入で使用するのは、この脂肪由来幹細胞を濃縮させた脂肪細胞群。いわば、脂肪をいかに定着させるかという点で最適化された脂肪なのです。

ロンバーグ病の新治療、SRF注入(脂肪注入法)とは

SRFの使用方法

使用法は、注射器で顔面の凹みに注入していくというシンプルなものです。とはいえ、ただ漫然と注入すれば良いというものではありません。たとえばあまり大きな塊で注入してしまうと、いくら脂肪由来幹細胞が豊富なSRFと言えども、壊死して定着しなくなってしまいます。注入においても、脂肪の性質を踏まえた専門技術が必要ということです。

ロンバーグ病患者に対する、SRFの注入方法

従来の治療にないSRF注入の3つのメリット

SRF注入には、皮弁法やこれまでの脂肪注入法を上回るメリットがあると、私たちは考えています。そのポイントをまとめました。

SRF注入のメリット1: 侵襲が小さい

侵襲とは、治療のために体を傷つけることなのですが、その度合いが小さいということです。脂肪採取に必要な傷は、太ももの付け根やお尻と太ももの境目に2ヵ所ずつ。いずれも数ミリ程度の傷跡です。また、傷はシワに紛れる目立たない位置を選んで付けるのでご安心ください。なお、従来の脂肪注入同様、注入は注射器で行いますので、顔に傷が残ることはありません

SRF注入のメリット1: 侵襲が小さい

SRF注入のメリット2: 脂肪定着のアップが期待できる

SRFには脂肪の定着に有利に働く脂肪由来幹細胞が多く含まれています。一般的な脂肪注入法で用いる脂肪の約3倍、他の美容外科で行われているCAL(脂肪幹細胞注入法)と比較しても約2倍の脂肪由来幹細胞が含まれているのです。このため、従来法よりも脂肪の定着が良くなることが期待されます。

SRF注入のメリット2: 脂肪定着のアップが期待できる

SRF注入のメリット3: 一度の脂肪吸引で複数回の治療が可能

SRFの一番の特徴は、マイナス196℃という超低温環境で小分けにして保存できるということ。このため、一度採取した脂肪は必要に応じて複数回に分けて注入できます。複数回に分けて注入することのメリットは、脂肪の定着具合や病気の進行を見ながら微調整を加えられることです。このようにこまめに注入できるということは、美しく仕上げる上では有益だと考えられます。また、何度も脂肪吸引をしなくて済むので、体にも低負担です。

SRF注入のメリット3: 一度の脂肪吸引で複数回の治療が可能

お悩みならぜひSRF注入を

ロンバーグ病の方の最大のお悩みは、顔面の変形と、それに伴う容姿へのコンプレックスです。コンプレックを解消するには、物理的な凹みを平らにするだけでは不十分で、仕上がりが美しく自然でなければ意味がありません。そのリクエストに最も高いレベルで応えられるのは、美の専門家である美容外科です。加えて当院は、脂肪の専門施設でもあります。自然に美しく、かつ身体への負担を最小限に抑えた施術でお力になりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

コラムのポイント

  • ロンバーグ病は筋肉や脂肪が委縮して顔面の一部が凹んでしまう、原因不明の病気
  • ロンバーグ病の従来の治療法では、術後の傷痕や、組織・細胞の定着の悪さが課題
  • SRF注入なら、従来のロンバーグ病治療のデメリットを補うことができる

<監修医師紹介>

大橋 昌敬

大橋 昌敬 (THE CLINIC 総院長 / 第112回日本美容外科学会会長)

■経歴
  1. 1990年
    久留米大学医学部 卒業
    久留米大学医学部 第二外科 外科学 入局
    (胸部外科学、救急医学、麻酔全般を習得/博士号取得)
  2. 1994年
    Toronto General Hospital(Canada)
  3. 2000年
    聖心美容外科 東京院副院長 就任
  4. 2003年
    聖心美容外科 福岡院院長 就任
  5. 2009年
    THE CLINIC 福岡院院長 就任
  6. 2012年
    THE CLINIC 東京院院長 就任
  7. 2015年
    THE CLINIC 技術指導医 就任
  8. 2017年
    THE CLINIC 統括指導医 就任
  9. 2022年
    THE CLINIC 総院長 就任
  10. 2023年
    第112回日本美容外科学会長就任
■資格
  • 日本胸部外科学会認定医
  • 日本外科学会認定医
  • 日本美容外科学会専門医
  • VASER Lipo認定医
  • TOTAL DEFINER by Alfredo Hoyos 認定医
■所属学会
  • 日本外科学会
  • 日本胸部外科学会
  • 日本形成外科学会
  • 日本美容外科学会(JSAS)
  • 日本美容外科学会(JSAPS)
  • アメリカ形成外科学会(ASPS)
■著書
技術教科書『安全で​失敗しない​脂肪吸引の​手術』​(克誠堂出版)​

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