血液豊胸の落とし穴|成長因子が引き起こす思わぬ再生豊胸トラブル

血液豊胸の落とし穴|成長因子が引き起こす思わぬ再生豊胸トラブル

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“自らの胸が成長する” “脂肪吸引なしで手軽に受けられる” などという触れ込みで注目されている【成長因子を使用した再生豊胸手術(血液豊胸)】が今話題となっています。
自身のバストが成長するのであればまさに夢のような施術ですが、実際どうなのでしょう? 症例画像と共にその効果やリスクを解説いたします。

この記事の監修ドクター

安部 光洋
安部 光洋 医師
(THE CLINIC 院長

血液豊胸と成長因子の効果とは?

血液豊胸は自己血液を活用してバストアップを図る豊胸手術のひとつで、その効果の軸とされているのが成長因子です。成長因子は「増殖因子」「再生因子」とも呼ばれ、細胞の成長や分化を促進する要素として、再生医療の世界でも注目されています。美容外科の豊胸手術でも成長因子を分泌する血小板を濃縮して注射するPRP豊胸や、血小板を可能な限り除去したジェル製剤を注入するPPP豊胸(プラズマジェル豊胸)などを血液豊胸や献血豊胸として提供するクリニックが存在します。
そして近年では、フィブラストという成長因子を採取した自己の血液に添加し、これを注射器でバストに注入する血液豊胸も再生豊胸手術という触れ込みで広がっています。メスを使わずに(つまり体に傷をつけずに)バストアップが可能という点で、術後の痛みがほとんどなく、ヒアルロン酸豊胸のように手軽な豊胸手術と感じる方も少なくないでしょう。加えて、一部の論文では成長因子(bFGF)が脂肪幹細胞から脂肪細胞への分化を促す作用があるとされており[1]、理論的には脂肪細胞が増えることでバストアップする可能性がある点が魅力となっているようです。

成長因子を使ったバストアップのメカニズム

実際にあった血液豊胸の失敗事例

成長因子を添加した血液豊胸は、ダウンタイムだけを考えると、豊胸手術のなかでは一見手軽に思えるかもしれません。しかし、失敗のご相談にいらっしゃる方も少なくないのが実情です。
数年前に、成長因子と自分の血液を混ぜたものを他院で注入したという方も、その一人でした。元々Cカップだったそうですが、成長因子注入後からバストが大きくなり続け、来院された時にはパンパンに膨れ上がった状態でした。エコーで確認したところ大きなしこりも多数認められ、その正体は傷を修復する際に作られる線維組織の肉芽組織でした。
このような相談をお受けする例は、1例や2例ではありません。

当院ではこうした豊胸で失敗してしまった方向けに、失敗修正治療も承っております。まずはバストの状態を診察いたしますので、気になっている方はお気軽にご相談ください。

成長因子を使用した血液豊胸のデメリット

実際の失敗例をご覧いただきましたが、血液豊胸のデメリットを再度まとめておきますので参考になさってください。

しこり(肉芽腫)が出来る

成長因子による血液豊胸(再生豊胸)のデメリット①「しこり」

添加されるフィブラストという成長因子には様々な要素が含まれ、その中の一つにbFGF(塩基性線維芽細胞成長因子:basic fibroblast growth factor)という成分があります。この成分には脂肪組織だけでなく線維芽細胞も増殖させてしまう作用があり、この働きがしこりの原因になると考えられます。
若返り施術でもPRPにフィブラストを添加して提供されていたりしますが、こちらも注入部が硬くなる硬結や膨らんでしまう膨隆が問題視されていて、安全性を保障できないため美容外科学会でも適正使用とは言えないとされています[2]

膨らみ続ける

成長因子による血液豊胸(再生豊胸)のデメリット②「膨らみ続ける」

PRPなどの効果は3~4年ほどと言われています。しかし、成長因子の製剤を添加した場合、作用が長期にわたり、膨らみ続けるといったことがあります。そして、しこりの原因にも関係しますが、成長因子を使った血液再生豊胸は“脂肪組織だけ”を“希望通りの大きさ”に増やすことはできないというもデメリットです。なぜ長期にわたってbFGFの作用が持続するのかについては現時点では分かっておらず、美容外科学会でも大きな問題となっています。

大きくならなかった

成長因子による血液豊胸(再生豊胸)のデメリット③「大きくならない」

膨らみ続けるといったリスクがある一方で、豊胸効果が得られないということも。成長因子による血液豊胸は、何cc注入したから何カップ大きくなるという指標が明確ではなく、先ほどのゲストのように大きくなり続ける方もいれば、全く効果が出ない方もいらっしゃるのです。

成長因子による肉芽腫(しこり)は術後への影響も大きい

一度できてしまった肉芽種・肉芽組織を無くすには切除するしかありません。しかし、線維化した肉芽組織が胸全体に広範囲に広がってしまった場合、全ての肉芽組織をきれいに取り除くことは不可能です。さらに、肉芽組織は血流のある組織なので、乳がんとの鑑別が非常に難しく、細胞診(しこりなどの病変部分の細胞を採取し、がん細胞か否かを診断する検査)まで必要になる場合も少なくありません。
また、成長因子を注入する事で発がんするリスクは小さいですが、万一、もしすでに乳がんを持っていた場合、がんの増殖を促進し、がんを急速に進展させてしまう恐れがあります。

成長因子による豊胸後に懸念される4つのリスク

大切なのは使用方法

成長因子を用いた再生豊胸術にはいくつかリスクが考えられますが、成長因子そのものが悪というわけではありません。正しい使い方をすれば大きな効力を発揮します。
たとえばPRP療法などの再生医療では、欠損した組織の修復を促進したり、炎症を抑えるなど、成長因子が有効活用がされています[3]。ただしこれは、確かな科学的根拠と多数の症例実績の裏付けに基づいて行われている治療です。
一方、豊胸手術への応用という点においては、リスクの回避策や安全性の確立という点で、まだまだエビデンスが不十分で、明確になっていません。実際に、成長因子を注入し、バストの大きさが予測した通りのボリュームで止まれば、満足のいく結果が得られるかもしれませんが、周囲の組織が反応して増大するので、どこまで増大してどこで止まるのかという予測がつきません。半年や1年経っても反応が続き、増大が続くケースもあり、そうなった場合はリカバリーが難しいでしょう。今の美容医療では、注入したbFGFの作用を打ち消すような手立てはないというのが一番の課題です。

成長因子を有効活用している代表的な治療法

お悩み 治療法
関節の痛み PRP療法、培養幹細胞治療
薄毛治療 毛髪再生療法

バストアップ効果が高く、安全性に優れる豊胸術とは?

これらのことから、成長因子を用いた血液再生豊胸は、将来的な可能性は秘めているものの、安全性が確立されるにはまだしばらく時間がかかるのではないかと考えます。
リスクが少なく、バストアップ効果と安全性に優れる豊胸術として、今、私たちが最も高く評価しているのは脂肪注入豊胸です。脂肪注入豊胸では、もともとあるバストの脂肪細胞を増やし、成長させることはできませんが、クリーンで質の高い脂肪を適切な方法で注入すれば、しこりのリスクも回避でき、満足いただける効果が期待できます。
脂肪注入のデメリットとされていた「定着しない」はもう過去の話。医療機器やドクターの技術力次第で、脂肪の定着を高めることも可能な時代になっています。

【症例画像】当院の当院おすすめの脂肪豊胸術はエクソソーム豊胸

なかでも当院では、脂肪注入豊胸の様々な種類の中から、特に定着率が高いと注目を浴びているエクソソーム豊胸をおすすめしています。エクソソーム豊胸では、再生医療分野で今最注目の成分「エクソソーム」をふんだんに含んだコンデンスリッチファット(自己脂肪)をバストへ注入することで、飛躍的なバストアップ効果を低負担に得られる豊胸術です。
エクソソーム豊胸は、従来の脂肪豊胸より以下の3点が優れていることがおすすめの理由として挙げられます。

■定着率が高い
■ダウンタイム症状や期間の軽減
■費用対効果が高い

より高い定着率で長期効果が期待

エクソソーム豊胸は、幹細胞から分泌されるエクソソームだけを抽出し、これを脂肪に添加してバストに注入します。エクソソームは、脂肪細胞や血管を新しく作るよう働きかけるため、注入した脂肪が生き残りやすい環境を整えてくれます。
定着率は通常の脂肪を注入した際と比べると1.4倍で、このエクソソームの働きによって、従来の脂肪豊胸術よりも高い定着率大幅なバストアップ効果を期待することができます。

脂肪注入豊胸症例①

エクソソーム豊胸症例②

エクソソーム豊胸症例③

施術名 エクソソーム豊胸
施術概要 気になる部位の皮下脂肪を採取し、不純物を除去したコンデンスリッチファットに、エクソソームを添加してバストの皮下に注入する豊胸手術。
施術費用(標準モニター) ¥1,004,000(税込¥1,104,400)
モニター募集に関して詳しくはこちらをご覧ください。
▷脂肪の定着率UP【エクソソーム豊胸モニター募集】
施術の副作用・リスク 施術後には一定期間、痛み、浮腫み、内出血、こわばり等の症状が見られることがあります。また、この他にも予期しない症状が現れる可能性がありますので、術後異常を感じた際には速やかにご相談ください。

ダウンタイム軽減が実現

さらに、エクソソームには、損傷を受けた細胞に集まり、その修復を促すように働きかける性質もあります。そのため、従来の脂肪豊胸と比較してもダウンタイム症状(痛み・内出血)が軽くダウンタイム期間も短くなる傾向にあります。さらに、脂肪採取する際の脂肪吸引部位にダウンタイム軽減点滴を行うことで、脂肪吸引部位の傷の治りも早くなります。

ダウンタイム軽減点滴の有無と術後の回復速度の差

施術名 エクソソーム豊胸
施術概要 気になる部位の皮下脂肪を採取し、不純物を除去したコンデンスリッチファットに、エクソソームを添加してバストの皮下に注入する豊胸手術。
施術費用(標準モニター) ¥1,004,000(税込¥1,104,400)
モニター募集に関して詳しくはこちらをご覧ください。
▷ダウンタイム軽減&定着UP【エクソソーム豊胸モニター募集】
施術の副作用・リスク 施術後には一定期間、痛み、浮腫み、内出血、こわばり等の症状が見られることがあります。また、この他にも予期しない症状が現れる可能性がありますので、術後異常を感じた際には速やかにご相談ください。

費用対効果も抜群

エクソソーム豊胸は、培養幹細胞を脂肪に添加するセルチャー豊胸と比較しても、脂肪の加工のプロセスが手軽なため、費用面でもリーズナブルです。
セルチャー豊胸は、人工培養で増殖させた幹細胞を用いる再生医療豊胸術です。そのため、幹細胞の培養に1ヵ月もの時間を要す分、費用がかさむことが難点でした。
その点、エクソソームは、すでに抽出された状態で細胞加工施設から取り寄せ、注入する脂肪に添加するだけのプロセスになります。培養プロセスをショートカットでき、手術も1回で済むのでお身体への負担も減りますし、先にお伝えした通り、従来の豊胸術よりも高い定着率あるため費用対効果の面からみてもおすすめです。

脂肪加工プロセスの違い

どんな豊胸もリスクを知った上で施術を決めることが大切

どんな施術も目新しさや手軽さだけで選択するのは危険です。
いかなる豊胸であれ、必ずリスクやデメリットがあるということは認識しましょう。
信頼できる医師、施術に自信がある医師は、こうしたリスクや懸念点についても、術前にカウンセリングでしっかり説明します。施術を検討される際は、ぜひ複数のクリニックに赴き、信頼に値するかどうかを見極めたうえでご決断ください。

クリニック選びの参考として、当院ではカウンセリング質問集をご用意しています。ドクターやクリニックの情報整理に、是非お役立てください。

【LINE友達追加でプレゼント】カウンセリング質問集

コラムのポイント

  • 成長因子を使用した再生豊胸では手軽にバストアップ効果を得られるが、そのリスクも大きい
  • 成長因子自体が悪なのでなく、大切なのは使用方法
  • 新しい治療を選ぶ際は、複数の専門家の意見を参考にするなどして慎重に選ぶことが大切

よくある質問

  • エクソソーム豊胸というものがありますが、成長因子を添加した豊胸とは異なるのですか?

    異なります。
    エクソソームは幹細胞から分泌される成分の1つで、脂肪に添加してバストに注入することで脂肪の定着率のアップを促します。
    あくまでも脂肪に添加して行う豊胸手術である為、成長因子を注入する豊胸術とは全く別物で、コンデンスリッチ豊胸の進化版の豊胸であるといえるでしょう。

    幹細胞が脂肪の定着を良くすることは以前から知られており、当院でも培養幹細胞を脂肪に添加して注入するセルチャー豊胸を実施しておりますが、培養に1ヵ月もの時間を要し、その分費用がかさむ点が難点でした。
    その点、エクソソームは抽出と加工を済ませたものを細胞加工施設から取り寄せます。脂肪に添加するだけで手軽に使用でき、コストも低く抑えられます。

    また、このエクソソームは損傷を受けた細胞に集まり、その修復を促すように働きかける性質があることから、手術後のダウンタイムを軽減する働きも期待されています。

    エクソソーム豊胸について詳しくはこちらをご覧ください。
    エクソソーム豊胸

  • 培養幹細胞豊胸と成長因子を使った再生豊胸の違いは何ですか?

    培養幹細胞豊胸は、採取した脂肪幹細胞を人工培養で増殖させて豊胸に用いる、再生医療豊胸術です。成長因子を使った再生豊胸は再生医療ではありません。

    幹細胞は、特定の細胞に分化する能力を持つ細胞です。注入する脂肪の中に幹細胞が豊富に含まれていると、脂肪の定着率がアップすることが分かっています。培養幹細胞豊胸ではまず、事前に脂肪幹細胞を少量(20ml)採取して2週間かけて培養し、注入する脂肪に添加することで、通常の脂肪注入豊胸よりも大幅なバストアップが期待できます。

    一方の成長因子を使った再生豊胸は、自己の血液を採取して使用しますが、血液に添加するフィブラスト(成長因子)は自己組織ではありません。どちらも大幅なバストアップが期待できるという謳い文句の豊胸術ですが、施術方法は全く異なるものになっています。

    培養幹細胞豊胸についてもっと詳しく知りたい方は、下記のページをご覧ください。
    培養幹細胞豊胸(コンデンスセルチャー豊胸)

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