貴族フィラーの失敗を避けるには？リスクとデメリットを正しく知ろう
- UPDATE
貴族フィラーは、メスを使わず手軽に「ほうれい線の改善」や「小鼻の横のくぼみを無くす効果」が期待できる人気の施術ですが、医療行為である以上、一定のデメリットも存在します。特に、注入量の過剰や注入位置のずれなどによる失敗の問題、内出血や感染などの合併症などのリスクは、施術を受ける前に十分に理解しておくべき重要なポイントです。
この記事では、貴族フィラーで起こりうる失敗とその原因、そして失敗を防ぐために押さえておくべきポイントについて詳しく解説します。貴族フィラーを正しく理解して、自分に合った方法を見つけていただけば幸いです。
貴族フィラーの基本的な特徴と期待できる効果
貴族フィラーは、小鼻の横（鼻翼基部）のくぼみにヒアルロン酸や脂肪といった注入物（フィラー）を注入することでお顔の奥まった印象を軽減したり、老け見えの印象を改善できる施術です。
顔全体のバランスを整え、中顔面に上品な印象を与えることから「貴族」とネーミングされました。具体的には以下のような効果が期待できます。
ほうれい線の改善
鼻翼基部に凹みがあると、ほうれい線が目立ちやすくなります。貴族フィラーはこの凹みを埋め、ほうれい線を目立たなくする効果があります。
口元の突出感の軽減
鼻翼基部が凹んでいると、口元が突出して見えることがあります。フィラーによってこの部分をふっくらさせることで、口元の印象をスッキリさせることができます。
小鼻を小さく見せる効果
鼻翼基部にボリュームを持たせることで、小鼻が広がって見えるのを抑え、小さく見せる効果も期待できます。
当院の症例（ほうれい線）
以下では、ほうれい線の改善を狙って行った当院の症例をご紹介します。
39歳女性
マイクロCRFの注入を行いました。マイクロCRFは良質で微細な脂肪細胞を使用しているため、顔のシワのお悩みや肌質の改善などに向いています。
37歳／女性
こちらもマイクロCRFの注入を行いました。マイクロCRFは健康な脂肪細胞と幹細胞を豊富含み、肌質の改善も期待できます。中顔面がふっくらすることで、より品のあるお顔立ちになりました。
| 施術名 | マイクロCRF注入 |
|---|---|
| 施術概要 | 皮下脂肪を採取し、そこから老化細胞や血液等の不純物を特許技術の遠心濾過で除去。この中から粒子の細かい細胞群（マイクロCRF）を抽出して術部に注入するエイジング治療。 |
| 施術費用（標準モニター） | ¥280,000（税込¥308,000） モニター募集に関して詳しくはこちらをご覧ください。 ▷【お顔の脂肪注入モニター】 |
| 施術の副作用・リスク | 施術後には一定期間、痛み、浮腫み、内出血、こわばり等の症状が見られることがあります。また、この他にも予期しない症状が現れる可能性がありますので、術後異常を感じた際には速やかにご相談ください。 |
貴族フィラーの選択肢はヒアルロン酸と脂肪注入の2択
貴族フィラーには、使用する注入材として、主に「ヒアルロン酸」と「脂肪注入」の2つの選択肢があります。それぞれの特徴や期待できる効果について見ていきましょう。
| ヒアルロン酸注入 | 脂肪注入 | |
|---|---|---|
| メリット | ・お試し感覚で受けられる ・脂肪よりも安く受けられる |
・自然な仕上がりが得られる ・定着すれば長期的な効果の持続が期待できる |
| デメリット | 数ヶ月で効果がなくなる | 定着しにくいことがある |
| 向いている人 | ・一時的な効果で十分な方 ・手間隙かけずにサッと済ませたい方 |
・効果が長く続いて欲しい方 ・「いかにも整形」という感じにしたくない方 |
| ヒアルロン酸注入 | 脂肪注入 | |
|---|---|---|
| メリット | ・お試し感覚で受けられる ・脂肪よりも安く受けられる |
・自然な仕上がりが得られる ・定着すれば長期的な効果の持続が期待できる |
| デメリット | 数ヶ月で効果がなくなる | 定着しにくいことがある |
| 向いている人 | ・一時的な効果で十分な方 ・手間隙かけずにサクッと済ませたい方 |
・効果が長く続いて欲しい方 ・「いかにも整形」という感じにしたくない方 |
手軽さがウリ！ ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸は、短期間での効果が期待でき、注入後すぐにふっくらとした仕上がりを得られるのが特徴です。一般的に持続期間は数ヶ月から1年程度で、ヒアルロン酸が吸収されると効果が徐々に薄れていきます。仕上がりが気に入らなければ、溶解剤での除去も可能です。そういう意味で、失敗リスクを回避しやすい素材と言えます。
自然さがウリ！脂肪注入
ご自身の脂肪を採取して注入する方法です。自身の細胞を用いるためアレルギーの心配が少なく、ナチュラルな仕上がりになる点が大きな魅力です。また、自己組織なので、拒絶反応（異物反応）のリスクも極めて低いです。こうした点は、ヒアルロン酸にはない魅力かと思います。
ただ、脂肪の定着率には個人差があり、複数回の注入が推奨されるケースもあります。また、施術者のテクニックも結果に大きく影響します。検討の際は、経験が豊富な医師や脂肪の専門施設にご相談されるのがベストです。定着すれば長期間効果の持続が期待できます。
当院のオススメは脂肪注入。その理由は
手軽さのヒアルロン酸か、自然な仕上がりの脂肪か？迷うところですが、当院では脂肪注入をお勧めしています。理由は以下の３点です。
1. 血管塞栓・失明、感染のリスクはかなり低い
脂肪は粒子が大きいので、血管に入り込むリスクが非常に低いと考えられます。このため、塞栓やそれに伴う失明、あるいは感染症を引き起こすリスクも、ヒアルロン酸より低いと考えられます。
2. 肌質の改善が期待できる
脂肪に含まれる幹細胞の働きによって、注入後に肌質が良くなると考えられます。実際、施術を受けたゲストからもそのようなお声をいただきます。リピートされる方も少なくありません。
3. 回を重ねるごとに定着しやすくなる
ヒアルロン酸は、繰り返し注入することで「ヒアル顔」になる懸念があります。一方、脂肪の場合は、定着まで複数回注入を要することもありますが、回を追うごとに定着しやすく、かつ肌質もよくなっていきます。
貴族フィラーで考慮すべき失敗リスク
貴族フィラーは気軽に受けられ、安全な施術ではありますが、医療行為である以上リスクがゼロというわけではありません。以下の点は、必ず念頭に置いてください。
失明／皮膚壊死
貴族フィラーは鼻翼基部にヒアルロン酸や脂肪を注入するのですが、この部位にはいくつも重要な静脈が通っています。万一、これらの血管が注入物で塞がれると、失明や皮膚の壊死といった深刻な合併症を引き起こす可能性があります。このリスクは特に施術を行う医師の技術や経験に依存しますので、信頼できる医師を選ぶことが重要です。
当院は注入治療の技術指導機関です
当院は、お顔やボディへの脂肪注入は日常的に行なっています。また、医師を対象にした脂肪注入の技術指導も定期的に行なっています。
脂肪注入はすべての方に万能というわけではありませんが、その辺りの見極めもしっかりさせていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。
内出血／感染症
内出血は通常は数日で治まりますが、施術後の激しい運動や飲酒によって悪化することがあります。また、極めて稀ですが感染症のリスクもあります。クリニックによっては使用する器具や注入物の管理が不適切な場合があり、その結果、感染症にかかることが多いようです。注入を専門的に行っていないクリニックは、極力避けるようにしてください。
生きた細胞を扱う当院では、感染リスクは徹底的に排除します
手術室はすべて完全個室となっています。周囲にはクリーンエリアを設置し、空調設備によって空気中の埃や細菌を除去しています。また、来院ごとにスタッフが医療機器や院内設備を徹底的に消毒し、高い水準で清潔さを保っています。生体細胞を取り扱うため、感染症対策には万全を期しています。
笑えない／鼻が大きくなる
不自然な位置や量のフィラー注入により、表情が固くなり、笑顔が不自然になるケースがあります。顔の動きやバランスに配慮した施術が大切です。また、注入部位が不適切な場合、鼻が大きく見えることもあります。顔全体のバランスを考えたデザインが欠かせません。
当院では、解剖学に基づいてプランニングします
自然な仕上がりを実現するためには、注入する脂肪の質だけでなく、事前のデザインが重要な役割を果たします。当院で顔の脂肪注入を行う際は、まずその方のお顔の脂肪量や付き方、骨格、さらに脂肪や骨格が経年によってどう変化してきたかを解剖学的に評価します。こうしたことを踏まえた注入を行うことで、初めて自然な仕上がりが可能になります。
貴族フィラーで失敗しないために納得いくまで相談を
貴族フィラーは、顔の印象を改善するために人気のある施術ですが、失敗リスクも考慮する必要がありますが、貴族フィラーで後悔しないためには、適切な選択と信頼できるクリニックでの相談が欠かせません。
当院では、リスクの少ない脂肪注入を推奨し、患者様一人ひとりに最適な施術プランを提供しています。もし貴族フィラーをご検討中なら、美しい仕上がりと安全な施術を実現するため、ぜひ当院も選択肢の一つとしてご検討ください。
コラムのポイント
- 貴族フィラーには注入材の選択肢があり、手軽なヒアルロン酸と自然な仕上がりの脂肪注入がある
- 脂肪注入の方がリスクが少なく、肌質改善も期待できる
- 貴族フィラーには失敗リスクもあるため、信頼できるクリニック選びが大切
＜監修医師紹介＞
-
-
志田 雅明 （THE CLINIC 統括院長）
- ■経歴
-
-
- 2001年
- 佐賀医科大学入学
-
- 2007年
- 佐賀大学医学部医学科卒業
-
- 2009年
-
初期臨床研修終了後 佐賀大学 一般・消化器外科 入局
佐賀県医療センター好生館、佐賀大学医学部付属病院などで外科医として修練
-
- 2013年
- 佐賀大学医学部医学科大学院 入学
-
- 2015年
- 佐賀大学医学部医学科 博士課程早期卒業 医学博士取得
-
- 2016年
- 独立行政法人国立病院機構 東佐賀病院 外科医長
-
- 2017年
- THE CLINIC 入職
-
- 2018年
- THE CLINIC 福岡院院長 就任
-
- 2022年
- THE CLINIC 統括院長 就任
-
- 2023年
- BUST CLINIC 院長就任(兼任)
-
- ■資格
-
- 日本外科学会外科専門医
- 日本抗加齢医学会専門医
- TOTAL DEFINER by Alfredo Hoyos 認定医
- ■所属学会
-
- 日本外科学会
- 日本消化器外科学会
- 日本形成外科学会
- 日本美容外科学会（JSAS）
