葛城医師の乳房再建に関する論文が国際学術誌『PRS Global Open』に掲載されました
2026.09.01


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米国形成外科学会(ASPS)が発行する国際学術誌『Plastic and Reconstructive Surgery – Global Open(PRS Global Open)』に、THE CLINIC 葛城遼平医師が筆頭著者を務めた論文が掲載されました(2026年8月10日オンライン公開)。
『PRS Global Open』は、1946年創刊の『Plastic and Reconstructive Surgery』の姉妹誌として2013年に創刊された学術誌です。世界60か国以上から寄せられた研究を掲載しており、投稿された論文はいずれも専門家による査読を経て、掲載の可否が判断されます。
掲載された論文は「Totally Extraperitoneal Endoscope-assisted Deep Inferior Epigastric Perforator Flap Harvest Using an Optical Trocar」。乳癌の手術後に行う乳房再建において、体への負担を抑えるための手術の工夫を報告したものです。
◆内視鏡を用いた乳房再建の課題解消のために
乳房再建には、シリコンインプラントを用いる方法と、ご自身の組織(自家組織)を用いる方法があります。自家組織による再建は、柔らかく自然な乳房をつくりやすいことが特徴です。なかでも、お腹の皮膚と脂肪を用いる方法が広く行われています。
この方法では、お腹の皮膚と脂肪を、それらに栄養を届ける血管とともに胸へ移し、乳房の形をつくります。自然な仕上がりが得られやすい一方、血管を取り出すためには、お腹の筋肉を覆う膜(筋膜)を切開する必要があります。そのため、お腹への負担をいかに少なくするかが課題の一つでした。
そこで近年試みられているのが、内視鏡(カメラ)を使い、筋膜の切開をできるだけ小さく抑える方法です。葛城医師は、この内視鏡を用いた乳房再建を国内で初めて報告した医師です。
この手術では、カメラや器具を動かすためのスペースを、周囲の組織を傷つけないようにつくる工程が難所となります。葛城医師は、カメラと「トロッカー」と呼ばれる細い筒状の器具を組み合わせて操作することで、内部を目で確認しながら、組織の間の適切な層を進む方法を報告しました。
報告された10例では、手術中の大きなトラブルや術式の変更はなく、すべての症例で乳房再建に成功しました。また、約半年の経過観察においても、お腹の膨らみやヘルニアなどの腹部合併症は確認されませんでした。
ただし、これは限られた症例数と短い観察期間に基づく初期の結果です。この方法の安全性や有効性を明らかにするためには、今後、より多くの症例を対象とした長期的な検証が必要です。
◆「切除から再建まで」を一貫して担うために ─ 葛城遼平医師
葛城医師は、乳腺外科と形成外科、2つの専門領域を歩んできた医師です。
「乳癌を取り除くだけでなく、その先にある乳房の形や患者様の思いにも向き合いたい」。その考えから、乳腺外科で乳癌診療の基礎を築いたのち、形成外科で乳房再建の研鑽を重ね、乳腺外科と形成外科、双方の専門医資格を取得しました。
富山大学形成再建外科・美容外科では、自家組織を用いた高度な乳房再建を学び、沖縄の中頭病院では、乳癌の根治性と乳房の整容性を両立させるオンコプラスティックサージャリーに数多く携わってきました。
乳癌の切除から乳房再建、さらに美しい形を追求する美容外科まで。その一貫した経験と視点が、現在のTHE CLINICでの診療にも活かされています。
◆乳房再建と豊胸、その地続きの領域で
美容外科における豊胸手術も、乳癌治療後の乳房再建も、「乳房の形をどう整えるか」という点では地続きの領域です。THE CLINICでは今後も、学術誌への発表や専門医同士の議論を通じて得た知見を日々の診療に還元し、より安全で質の高い医療の提供に努めてまいります。




