豊胸手術の傷跡は目立つ?大きさ・ケア方法・修正治療まで医師が解説
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豊胸手術を検討されている方から、よくいただくご質問の一つが「傷跡は目立ちますか?」というものです。今回は、シリコンバッグ豊胸、脂肪豊胸の両方を行うハイブリッド豊胸を軸に、どれくらいの傷跡か、どんなケアをすればいいかなど、形成外科専門医の今西ドクターが分かりやすく解説します。
また、傷跡の心配が少ないヒアルロン酸豊胸については、傷以外に注意すべき点をお伝えするので、参考にご覧ください。
豊胸手術の傷跡はどこにできる?
ハイブリッド豊胸は、シリコンバッグと脂肪注入を組み合わせた施術です。そのため、両方の豊胸術の傷ができます。
脂肪注入豊胸の傷跡
脂肪注入豊胸では通常、脇に5mmほどの傷と、乳輪の中に3mmほどの傷が1、2個、場合によって乳房下に3〜5mmの傷がつきます。ただ、ハイブリッド豊胸の脂肪注入では、主にデコルテあたりを滑らかにする目的で注入するため、基本的には乳輪の上側だけに傷跡ができます。

シリコンバッグ豊胸の傷跡
シリコンバッグ豊胸では多くの場合、脇の下もしくは乳房の下に3cmほどの傷跡ができます。

豊胸の傷跡を目立たせないためのアフターケア
豊胸の傷跡ケアで最も大切なのは、傷跡にテープを貼って保護することです。テープで固定することで傷の開きを防ぎ、摩擦による刺激を抑えられるほか、紫外線対策にもつながります。そのため、適切に貼り続けることを最優先に考えることが重要です。

テープの貼り替え頻度は?
テープには粘着力があるため、剥がす動作そのものが刺激になります。毎日無理に交換する必要はなく、取れたタイミングで貼り替えていただければ問題ありません。目安としては3~4日に1回程度で十分です。剥がす際はお風呂で温めてから優しく取り外すようにしましょう。刺激をできるだけ抑えることが、傷跡をきれいに整えるための大切なポイントです。
保湿とテープ、どちらが優先?
乾燥を防ぐための保湿も大切ですが、油分の多い製品を使用すると固定が弱くなり、剥がれやすくなる場合があります。そのため優先すべきはテープによる保護であり、保湿は可能な範囲で無理のない形で行うという考え方が適切です。

豊胸手術の傷跡は目立つ?大きさ・ケア方法・修正治療まで医師が解説
シリコン豊胸の傷跡だけでなく、脂肪豊胸でも脂肪吸引の傷跡が気になる方は少なくありません。実際は数mmの傷でほぼ分からないくらいに落ち着きますが、過去には他院で脂肪吸引を受けた方から傷跡修正の相談に来られた方もいます。修正については、傷跡の状態が一人ひとり異なるため、修正方法も傷の種類や幅、色味などに応じて変わってきます。
色素沈着の場合
傷跡そのものは線状になります。目立つ一つの要因は、擦れなどによって皮膚に色味がついてしまう色素沈着です。これは、メラニン生成を抑えて色味を薄くするハイドロキノンという外用薬を塗布したりすることで改善を図ることが可能です。
傷跡が太い場合
傷跡、つまり瘢痕の幅が3〜4mm程度と比較的太くなっている場合には、瘢痕修正手術によって改善を図ることが可能です。この方法では、目立っている瘢痕部分を切除し、あらためて丁寧に縫合し直すことで、より細い線状の傷へ整えていきます。

傷跡の少ないプチ豊胸の安全性|学会で推奨されない理由
1回あたりが安価、施術時間は1時間ほどと短い、傷跡は目立たない、ダウンタイムも少ないことで人気なのが、ヒアルロン酸豊胸です。ただ、各種学会では豊胸には用いないことを強く勧めています。
ヒアルロン酸が溶けてなくなるという事象が100人中100人そうなるならいいのですが、実際にはしこりの形成や体内に残存してしまうなどのトラブルが案外多く、いうほど安全でもなく、手軽でもありません。そのため、豊胸を検討するのであれば、世界的に認められているシリコンバッグ豊胸か脂肪注入豊胸の2つの方法しかおすすめしません。

傷跡まで考えた豊胸をご検討の方へ
傷跡の目立ちにくさは、施術時の細かな配慮や、医師の経験の積み重ねによって左右されます。
そのため、傷跡への配慮やケアを含めた施術の工夫をしっかり行っているクリニックを選ぶことが大切です。傷跡の治療や縫合は形成外科が専門分野となるため、形成外科医が在籍しているクリニックでは、傷をきれいに仕上げるための工夫が取り入れられていることが多いでしょう。
カウンセリングの際には、傷跡への配慮や術後にどのようなケアを行うのかを確認してみることも一つの判断材料になります。正しい知識をもとに、後悔のない選択につなげてください。豊胸をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

監修ドクター
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今西 理也masaya imanishi
THE CLINIC 院長
大学病院を中心に、形成外科、美容外科医として、遊離皮弁を用いた頭頚部再建、乳房再建、眼瞼周囲の手術等で数多くの執刀、指導経験を持つ。大学病院在籍時には、講師として学生の教育や後輩医師への指導を行う傍ら、脂肪幹細胞による神経因性疼痛治療の研究に励んだ。研究していく中で、脂肪の持つ可能性に魅了され、脂肪を専門に扱うTHE CLINIC への入職を決意。15年以上にわたって積み重ねた形成外科領域での経験が、脂肪吸引や脂肪注入による豊胸、エイジング治療で存分に活かされている。